新型コロナウイルスの感染拡大で、ドナルド・トランプ米大統領の一族が運営する企業「トランプ・オーガニゼーション」では、保有不動産に毎日100万ドル(約1億1000万円)以上の減収が発生している。首都ワシントンのホテル売却にあたり、過去最高額を得られるチャンスが損なわれた可能性もある。業界データの分析や売却協議を知る関係者の話で明らかになった。トランプ一族のビジネスは売上高の大半を旅行やレジャー関連事業が占めるが、こうした事業は感染流行を受けた強制的な閉鎖措置や景気悪化で大きな痛手を被っている。状況はさらに悪化する可能性がある。政府の直近の財務情報開示によると、トランプ氏が報告した所得約4億4000万ドルのうち、およそ半分はゴルフ事業が占めているためだ。