米トランプ政権内で、メキシコ湾の石油生産施設を強制的に閉鎖する措置が検討されていたことが関係者の話で明らかになった。沖合の生産施設で新型コロナウイルスの感染が拡大していることが背景にあるという。現在もこの措置の検討が続いているかは不明。施設では複数の作業員がコロナ検査で陽性と判明した。公衆衛生上の理由であれ生産施設を閉鎖すれば、米国の産油量が減少するという効果を得られる。原油は世界的に供給過剰の状態にあり、原油は大きく値下がりしている。メキシコ湾の石油生産を全面的に休止すると、米国全体で日量約1300万バレルの生産量が約200万バレル削減される。このような強制的な削減には石油業界から異論が噴出することになると関係者は指摘する。