個人投資家が今やるべきこと(1)
「ロスカットルールの策定」

 その大相場に乗るために、今のうちに個人投資家がやっておくべき準備を3つ紹介したい。

 1つ目は「ロスカットルールの設定」だ。これは市場で生き残って長く投資を続け、大相場を迎えるために必要な準備となる。おそらくこれほどの世界的な株価暴落となれば、損失を出さなかった個人投資家はほとんどいないだろう。多くの機関投資家や専業投資家も同様と思われる。今回の暴落はどんな経験豊富な投資家であろうとも、経験したことのないようなスピードと下げ幅だった。

 それでも、プロの投資家と多くの個人投資家の損失率は大きく異なっていると推測される。その理由は、ロスカットルールの策定とその徹底にある。3月中旬に筆者が所属しているマネックス証券で主催したオンラインセミナーに、専業投資家のDUKE。(デューク)氏にゲストとしてお越しいただいた。DUKE。氏は徹底的な企業のファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を組み合わせた「新高値投資術」を提唱しており、理路整然とした投資法や人柄を含め筆者が大変尊敬している専業投資家である。

 セミナーは「今回の暴落をどう乗り切るか」というテーマで行った。最も印象的だったのが、「ロスカットルールを厳格に定めておりそれを実行した結果、2月のうちに保有株をすべて売却したので3月に入ってからのマーケットの暴落は回避することができた」というものだった。もちろん全くの無傷というわけではないが、2月末時点で日経平均は2万1000円を超えていたので、現状からするとはるかに損失を抑えることができたことになる。

 ルールを設定することは簡単だ。例えば「銘柄ごとに含み損率が10%に達したら損切りする」とすれば良い。損切りルールに絶対の正解はないので、人それぞれ損切り率を5%にするでも15%にするでも、もしくは全く別のルールにするでも構わない。DUKE。氏も著書の中で10%損切りルールを紹介しているが、10%が正解というわけではないとも話されている。