新型コロナウィルスの影響で、世の中が大きく変わりつつある。子どもたちにとっても、これからはオンライン授業が広がるなど学習スタイルが変化し、社会に出るまでに習得すべき能力も、親の時代とはかけ離れて変化していくことが考えられる。そんな変化の激しい現代において「親は子どもに何をしてあげられるか」と悩んでいる人は多いのではないだろうか。
そこで、これまで教育を軸に取材を重ねてきた著者が、教育学、生理学、心理学、脳科学等、さまざまな切り口の資料や取材を元に「いま、最も子どものためになる」ことを『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』(加藤紀子著)にまとめた。
「コミュニケーションの取り方」から「家での勉強のしかた」「遊び」「習い事」「ほめ方・叱り方」「読書」「英語」「スマホ対策」「ゲーム対策」「食事」「睡眠」まで、子育てのあらゆるテーマをカバー。100の「してあげたいこと」を実践するにあたっては、さらに詳細な「421の具体策」も提示し、理屈だけでなく、実際に何をどうしてあげればいいのかということまで丁寧に落とし込んでいる。発売早々、高濱正伸氏(花まる学習会代表)が「画期的な1冊が誕生した。長年の取材で得た情報を、親としての『これは使えるな』という実感でふるいにかけ、学術研究の裏付けやデータなども確認した上でまとめ上げた力作である」と評するなど話題騒然の1冊だ。本稿では、特別に本書から一部を抜粋して紹介する。(取材協力:東京大学大学院情報学環講師、藤本徹氏)。
「アナログ」のゲームで楽しく頭を鍛える
「子どもがYouTubeを延々と見ている」「オンラインゲームにのめりこんでいる」というのは、いまの親にとってはいちばん悩ましい問題かもしれません。そこでいま、改めて注目されているのが、カードゲームやボードゲームなど、アナログのゲームです。
子どもが驚くほど夢中になり、会話を通じてコミュニケーション力も身につくだけでなく、状況を整理して分析したり、筋道を立てて先の手を考えたり、相手の心理を読んだり、頭を使うトレーニングにもなります。
勝ち負けが決まれば終了、という切りのよさも魅力です。カードゲームやボードゲームには、子どもはもちろん、大人も本気で楽しめるものがたくさんあり、子ども、親、祖父母と3世代で盛り上がれるものもあります。ゲームを教育など社会問題の解決に生かす研究に取り組む、東京大学大学院情報学環の藤本徹講師が勧める、人気のゲームをやさしい順に紹介します。