新型コロナウイルスの脅威によって、開発途上国で他の多くの疫病を予防するためのワクチン接種の取り組みが休止状態に追い込まれている。このため、最も貧しい国々で、他の疫病の患者が急増するとの懸念が高まっている。  現在、経済活動が遮断され、ソーシャルディスタンス(対人距離)の確保措置が実施されている開発途上諸国では、保健医療サービス機関がポリオ(小児まひ)、はしかなど致死率の高い病気のワクチンを大規模に接種するキャンペーンを一時停止している。こうしたキャンペーンが新型コロナウイルスを拡散させる恐れがあると、世界保健機関(WHO)が警告しているためだ。