中国がロシア国境沿いの地域で新型コロナウイルス対策を強化している。同国は新型ウイルスの震源地である湖北省武漢で勝利を宣言したばかりだ。4月以降に中国で確認された新たな感染例の半分超が海外からだ。このため同国はロシア国境の一部を閉鎖し、北部・黒竜江省の都市、綏芬河(すいふんが)に仮設病院を設置するなど、水際対策を強化している。海外からのウイルス流入は、中国に流行の第2波をもたらす恐れがある。感染例の急増で、感染者の割合が比較的小さいとされるロシアでの状況を巡り不透明感も増している。中国の公式発表によれば、同国内の新規感染例はゼロになった。4月以降に中国に入国した感染者658人のうち半分がロシアから黒竜江省に帰国した中国籍の人だ。同省の保健当局によると、この人々は3月27日以降にモスクワから東部の港湾都市ウラジオストクを経由して黒竜江省に入った。