やりたいことがない人は、どうしたらいいの? そもそもやりたいことって、なに? そんな問いを持って考え続けた「思考の型」が満載のエッセイ集『世界は夢組と叶え組でできている』が2020年3月18日、発売されました。著者の桜林直子さんは、富ヶ谷でクッキー屋「SAC about cookeis」を経営し、noteで人気を集める書き手。
自身は、やりたいことがない人=「叶え組」で、やりたいことがある人=「夢組」の力になれると言います。
発売日前日には、夢組でもあるライターのカツセマサヒコさんとnoteのオンラインイベントで、“夢組×叶え組対談”が実現。その内容をお届けします。
恋愛において、人を好きになれないのはどうして?
桜林: 夢組と叶え組の話って、仕事だけじゃなくて、恋愛にも通じることだと思っていて。カツセくんは、恋愛の人ですよね?
カツセ: なに、そのトゲがある言い方!(笑)まあ、恋愛相談を受けることは多いです。
桜林: これは私の勝手な妄想だけど、夢組の人は思い込む力が強いから、恋愛が上手だと思うんです。あ、上手くいくかどうかは別として、人を好きになる力がある。相手のことをよく知らないうちから、大好きだと思い込むことができる。
カツセ: え?人を好きになるって、全部思い込みじゃない?そしたら、叶え組の人は人を好きにならないんですか?
桜林: もちろん必ずしもそうじゃないけど、その傾向はあると思う。相手の想いを汲んで、私なんかが好きになったら困るよねと思って、好きじゃないことにしちゃったり。MAX叶え組の人は、人を好きになれないことを悩んでいる人もいるんじゃないかな。心が凪で。「6年間ずっと誰も好きになっていません」っていう相談が来たら、どう答えます?
カツセ: それ、実際によく受ける相談なんですよね。人を好きになれない人は結構多いんですよ。まず、恋愛感情を抱かない「アクセシャル(無性愛)」かもしれないし。だからまずは、自分の性を認めてあげることが大事かなあと思ってます。自分だけが特別なわけじゃないんだと。
桜林: 「アクセシャル」という概念を知って、名前が与えられるだけでも安心することがありますよね。
カツセ: そうそう。あとは、「昔は人を好きだったけれど今は異性に興味が湧かない」って人は、実は今の現状に満足しているんじゃないかなって思うんです。仕事に夢中で、異性のことを考える余裕がないとか。悩みの多くは、その現状を変えたい気持ちが50%、今の自分を認めてもらいたいのが50%だと思っていて。相談内容の中にすでに答えがあることがほとんどな気がします。