4月15日に投開票された韓国総選挙
4月15日に投開票された韓国総選挙 Photo:AFP/AFLO

文在寅大統領派の圧勝
行政と司法に加え国会も掌握

 韓国では4月15日に総選挙が行われ、文在寅大統領の支持母体である与党「共に民主党」は小選挙区で253議席中163議席を獲得した。一方、野党の「未来統合党」は84議席にとどまった。無所属候補は5議席、正義党は1議席を獲得した。

 地上波テレビ3社の出口調査では、「共に民主党」が、比例代表で17~20議席を獲得し、合計は180議席を上回る予想となった。特に121議席が配分されている首都圏で圧勝したことが勝利に大きく寄与した。

 選挙への関心の高さを反映して、投票率は28年ぶりの高さ(66.2%)となった(以上、中央日報の速報から)。

 今回争われたのは300議席(小選挙区253議席、比例区47議席、うち30議席は小選挙区で獲得議席の少ない小政党に優先的に配分)であった。韓国の国会では、法案の可決には賛成が6割に達しない法案は原則本会議に上程できないため、与党系で6割の議席が確保できるか否かが鍵であったが、単独でこれもクリアしたようである。

 これまで文大統領は、行政と司法を掌握することで、自身を含めた政権幹部のスキャンダルをもみ消し、反対派は粛正することで長期政権に向けた基盤づくりを行ってきた。だが、国会では6割の議席を有しておらず、野党と対決する法案を成立させることは容易ではなかった。

 しかし、今回の選挙で180議席を獲得したことで、国会を支配することが可能となった。今後、高位公職者捜査処の設置が順調に進むだろう。これで文大統領の「左翼国粋主義独裁政権」の確立を阻むものはなくなった。文大統領は韓国を社会主義国の方向に導き、レッドチーム入り、すなわち北朝鮮との統一に向かって前進していくだろう(拙著「文在寅の謀略――すべて見抜いた」で今回の選挙が韓国政治にどのような意味を持つかを詳述しているのでご参照願いたい)。