長期にわたる上昇相場やカネ余りの時代には脇に追いやられていた目立たない人々が、ほぼ一夜にしてウォール街で「ひっぱりだこ」になっている。経営危機に陥っている企業に助言する銀行関係者や弁護士だ。  新型コロナウイルス流行を受けた外出制限や営業停止措置により、経済は広範にわたりパニックモードに見舞われた。小売りやエネルギーなど、危機前からすでに先行きが危ぶまれていた産業では、多くの企業がコロナで破たんの瀬戸際まで追い込まれている。多くの石油会社が連邦破産法第11条の適用を申請する一方、百貨店大手JCペニー、ニーマン・マーカスも近く、破産法の申請に踏み切るとみられている。