2度の墜落事故を起こして運航停止措置が取られている最新鋭機「737MAX」の品質管理問題を巡り、米ボーイングが刑事捜査と民事調査に直面している。複数の関係者が明らかにした。同社の法的責任がこれまでの予想より重くなる可能性が出てきた。関係者らによると、当局の調査は飛行制御システムの危険な設計を巡る連邦大陪審の調査に立脚している。調査範囲の拡大に伴い、司法省と航空安全当局がMAXの生産過程に重大な欠陥があったかどうかを見直している。大陪審の調査は、ボーイング従業員が欠陥のある失速防止機能について米連邦航空局(FAA)に伝えた内容が中心だ。同時に、司法省の検察官とFAAの調査官は、工場の規則や安全対策の順守状況を巡る問題点を調べている。ボーイングの広報担当者によれば、昨年11月からのMAX機の点検で、約半分の機体の内部に異物が誤って残されていたことが判明した。別の関係者によると、引き渡し前の機体の大半が点検を受けた。