――筆者のジェラルド・F・サイブはWSJのチーフコメンテーター ***  もはや一片の疑問もなくなった。11月の米大統領選がちょうど6カ月後に迫る中、米国は「新型コロナウイルス選挙」へと向かっている。  コロナ危機とこれに伴う経済的な打撃は、米国を衰弱させているだけではなく、ドナルド・トランプ米大統領の危機対応を選挙の争点へと押し上げている。選挙は常に現職への信任投票となる運命にあったが、今回はさらにその様相が強まりそうだ。  この構図はトランプ氏に何ら追い風とはなっていない。むしろ、同氏が抱える著しい「弱み」の方が目に付きやすい。