新型コロナウイルスの感染拡大は配車サービス業を直撃しているが、少なくとも今後の「修理」次第で、効率性を高め一段と持続可能な業界モデルが生まれるだろう。昨年の新規株式公開(IPO)が期待外れに終わり、赤字体質の配車サービス企業は成長競争から収益性の競争へと軸足を移さざるを得なくなった。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)は業績目標を台無しにした一方で、おそらくこれまでに取り組んでしかるべきだった大胆なコスト削減措置の加速へと業界を追い込んでいる。米配車サービス大手のリフトとウーバー・テクノロジーズは先週の1-3月期(第1四半期)決算発表で、業界の現状に関していずれも厳しい数字を示した。両社の電話会見はコスト削減宣言の場となり、目標達成と消費者への普及を軸にしていたこれまでから大きく転換した。投資家はこの転換を歓迎した。リフト株は7日の取引で21%余り急騰し、ウーバー株は7日の決算発表後の時間外取引で7%超値上がりした。
配車サービスの財務体質、コロナ禍は健全化の好機
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