具体的には、4月中旬におけるグーグルのGPS情報からの自粛率が65%くらいだったので、自粛中の接触率を35%くらいと想定し、基本再生産率を1.7人と想定すると、このシンプルなモデルでも、だいたい国が発表する新規感染者数と一致していたのです。

 ところが、1日の感染者数が平均して100人を切るタイミングは、私が予測した5月20日よりも早まり、5月13日時点ですでにそれが定着しています。では、何が違ったのでしょうか。

 GW中は自粛が緩んで感染が再拡大するのではないかという懸念もありましたが、実は我々国民は結構我慢をして、GW中も自粛率はそれほど変わりませんでした。私の予測でも自粛率は変えていないので、そこは想定通りでした。

感染者数減少の鍵を握る
「基本再生産数」の意外なトレンド

 だとすると、論理的に言えることは、基本再生産数が下がったということです。私は医学の専門家ではないですが、メディアで何度も流れている専門家の話を理解した限りでいえば、「1人の感染者が1.7人にうつす」という想定は冬の間の数値のようです。コロナは風邪のウイルスなので、気温が暖かくなったらそれにつれて、基本生産数は下がると考えられるのではないでしょうか。

 その仮説を基に、私のモデルで4月の基本再生産数を1.4に修正すると、モデルが現実にぴったりと近づいてきます。医学的に正しいのかどうかわかりませんが、GWにぽかぽかと暖かく夏服を着て外出できるようになったことから、GWからはWHOの発表の幅を下回る1.2の数字を数式に代入すると、5月13日の感染者数の予測値は65人となり、昨日発表された新規感染者数の50人に近づきます。

 いずれにしても公表データのグラフを見ると、新型コロナは確実に収束に向かっているようです。そして私の分析が正しければ、その理由は自粛率が高い状況が続いていることに加えて、暖かくなってコロナが感染しにくくなってきたことだと予測できます。

 みなさんも、手元で電卓をたたいて計算していただけるとわかりますが、前述の式で基本再生産数を1.0で計算すると、緊急事態宣言解除が予定されている6月頭には、1日あたりの新規感染者数は十数人まで減るはずです。これはあくまで統計モデルからの予測ですが、それが当たるかどうか楽しみに、月が明けるのを待っていただければと思います。