新型コロナウイルスの感染者数(患者数)、入院者数、退院者数、死亡者数は今後どうなるか――。本稿では、統計的分析に基づき、大都市圏を含むいくつかの都道府県でその推計を行った。その中でも特に注目すべきと考えた、東京都と愛知県の推計値の比較に関する論考を中心にお届けする。(名古屋商科大学ビジネススクール教授 原田 泰)
新型コロナウイルスの感染者数などを
統計的分析に基づき推計
新型コロナウイルスの感染者数(患者数)、入院者数、退院者数、死亡者数が今後どうなるのかという論点は、日本のみならず世界中で最も盛んに行われている議論の一つだ。そこで本稿では、統計的分析に基づき、大都市圏を含むいくつかの都道府県、特に東京都と愛知県を比較しながら(なぜ東京と愛知かは後述)考えてみたい。
最初に分析の概要をお伝えすると、東京の感染者数がこれまでのトレンドのままであると、深刻な状態になる。愛知については、最近の低下トレンドを維持できれば、コントロールできる範囲に収まる。そのような推計結果となった。
どのようにしてそうした結果が導き出されたか、詳しく解説していこう。