債務を増やすことで債務問題を解消できるのか?世界中の政府や中央銀行はまさにそれを目指しているさなかだ。既に債務を十分背負った企業にさらに融資している。ただし書きは必要だが、彼らは正しい行動をしている。そして欧州が試している真に大胆な措置は、その短所さえも克服する可能性がある。恐らくばかげた話に聞こえるだろう。平たく言えば、生み出すキャッシュが利払い金より少ないと企業は破綻するのであり、債務の増加は利払いが増えることを意味する。もし期日を迎えて企業が債務を返済できなければ、その時も破綻する。債務の増加は最終的な返済金額が増えることを意味する。新たな融資でこれを解決する方法が3つあり、全て活用されている。すなわち、より低い金利で借り換えること、利息の支払いを将来に繰り延べること、そして期限延長または期日に別のローンに乗り換えられるようにすることだ。ただし書きは以下の通り。債務が増えれば、金利上昇に伴う経済全体のリスクが高まる。さらに、救済された企業が生ける屍(しかばね)となりかねない。つまり稼いだキャッシュを債務返済に全額つぎ込むだけのゾンビ企業だ。