中国は習近平国家主席の下、世界でますます影響力を強める大国としての地位を強化すべく、内外の試練に力強く立ち向かってきた。中国政府は香港への締め付けを強め、米国に対抗する姿勢を強めている。だが、指導部はここにきて現実に屈し、強さのよりどころとしてきた国内経済が直面している問題の大きさを認めざるを得なくなった。李克強首相は22日、過去25年余りで初めて、年間の国内総生産(GDP)成長率の目標設定を見送った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)や貿易を巡る不透明感など、「予測困難な要因」が理由だと説明した。李氏をはじめとする政策当局者は、この決断によって重荷から解放され、安定と安全の確保に注力できるとしている。
現実に屈した習氏の成長目標、逆風の強さを認識か
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