なお、この種の契約では任意後見まで進む例は少なく、子供等が代理人として金融資産を動かす形を継続することが多い。その形の方が便利だろう。

 加えて、保険や手数料の高い投資信託(年率0.5%を超える手数料は「高い」と思うべきだ)などをつい契約してしまったケースがあれば、この期間に解約しておこう。

 保険契約等の場合、保険会社まで出向く必要があるなど解約しにくい形になっている場合がある。ただ、そうした契約は先方がもうかるようにできているので、億劫がらずに少しでも早く行動すべきだ。年金保険などで、解約にペナルティーが掛かるケースがあるが、ペナルティー分は実質的に「既に発生してしまった(取り戻せない)損」。早く解約して、資金をより効率のいい場所に移すのが正解だ。

 解約等で資金ができたら、適正なリスク額だけ内外株式のインデックスファンドに投資するなど、運用資産管理の合理化を図っておくといい。高齢であっても、相続人のためにも運用を継続し、資産を計画的に取り崩して生活するといい。

 なお、「自分はまだ高齢ではない」と安心しておられる読者は、ぜひ親御さんの金融資産のことを気にかけてほしい。子供世代が親世代ほど稼げない場合が生じつつある今日、親の代の資産を守ることの効果は、子供にとっても重要だ。移動に制限のない間に、親の財産について必要な処置をしておくべきだ。