コロナショック相場の株価下落で「損」をした投資家に対して、「アドバイスをいただけませんか?」という依頼が筆者のもとに多く舞い込んでいる。そこでそんな投資家に向けて、取ってしまいがちな2つのNG行動と、あらためて確認しておきたい3つの相場原則についてお伝えしたい。(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)
経験豊富な投資家が付いていけない
コロナショックの特異性
ここのところ、新型コロナウイルスの感染症によって発生した、いわゆる「コロナショック相場」の株価下落で「損」をした投資家に対して、「アドバイスをいただけませんか?」という依頼が筆者のもとに多く舞い込んでいる(以下、新型コロナウイルスの感染症を「コロナ」と略称する)。コロナで仕事ができない方もいる中で仕事があることはありがたいことなのだが、「コロナだからといって、投資の仕方に違いがあるわけではない」という結論をお伝えすることになり、少々申し訳ない気持ちになる。
今回は「コロナ相場の損」について、個人投資家の目線で考えてみる。
コロナショックによる株価下落は、国内も海外も強烈だった。率直な印象を言うと、内外の株価は「ここまで下げるか」というほど大きく下がり、その後「戻りが早すぎるのではないか」というほど急速に戻っている。「そう思うのは、あなたが相場の動きに付いていけていないだけなのではないか」と言われたら、まずは「その通りです」と答えることが適切だろう。
その理由を少し考えてみた。