新型コロナウィルスの影響で、世の中が大きく変わりつつある。子どもたちにとっても、これからはオンライン授業が広がるなど学習スタイルが変化し、社会に出るまでに習得すべき能力も、親の時代とはかけ離れて変化していくことが考えられる。そんな変化の激しい現代において「親は子どもに何をしてあげられるか」と悩んでいる人は多いのではないだろうか。
そこで、これまで教育を軸に取材を重ねてきた著者が、教育学、生理学、心理学、脳科学等、さまざまな切り口の資料や取材を元に「いま、最も子どものためになる」ことを『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』(加藤紀子著)にまとめた。
「コミュニケーションの取り方」から「家での勉強のしかた」「遊び」「習い事」「ほめ方・叱り方」「読書」「英語」「スマホ対策」「ゲーム対策」「食事」「睡眠」まで、子育てのあらゆるテーマをカバー。100の「してあげたいこと」を実践するにあたっては、さらに詳細な「421の具体策」も提示し、理屈だけでなく、実際に何をどうしてあげればいいのかということまで丁寧に落とし込んでいる。
発売早々、高濱正伸氏(花まる学習会代表)が「画期的な1冊が誕生した。長年の取材で得た情報を、親としての『これは使えるな』という実感でふるいにかけ、学術研究の裏付けやデータなども確認した上でまとめ上げた力作である」と評するなど話題騒然の1冊だ。本稿では、特別に本書から一部を抜粋して紹介する。

コレで、家族一緒に「楽しさ」を共有できる

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 最近では、平日は子どもの習い事や親の仕事の都合で忙しいうえに、ようやく週末に一家がそろっても、各々がスマホやゲームに気を取られ、家族の会話が少なくなってしまいがちです。子どもに話しかけたところで、「知らない」「わからない」「忘れた」といった返事しか返ってこないと、なかなか話も弾みません。

 こうしたふだんからのコミュニケーション不足は、親子の信頼関係にも影響します。

 子どもが問題行動を起こすなど困った事態になってから、あわてて本音を聞き出そうとしても、子どもはそう簡単に心を開いてはくれません。

 カリフォルニア大学アーバイン校の臨床児童青年心理学者、ロバート・マイヤーズ准教授は、家族の絆を強め、信頼関係を築くために、定期的に「家族会議」を開くことを勧めています

 家族会議を開くと、自分の気持ちを表現するのが得意ではなかった子どもも少しずつ声を出せるようになり、家族に自分の意見を知ってほしいと思えるようになるといいます。

 家族会議は、お祝いをしたり、感謝し合ったりするなど、家族一緒に幸福感や楽しさを共有する「チームビルディング」の時間でもあります。

 では、「家族会議」はどうやってするのがよいでしょうか?

家族全員が集まれる日時にする

 週末の夕食時など、家族みんなが集まれる曜日と時間をあらかじめ決めておきます。

 1週間に一度できると理想的なのですが、難しい場合は1ヵ月に一度でも集まれるとよいでしょう。

みんなが発言できる質問をする

 家族全員が発言できるような質問をします。進行役を子どもにまかせると、子どもは自分が一人前として認められているように感じ、自尊心がアップします。

 進行役は、たとえば以下のような質問を投げかけたり、答えをうながしたりします。

・今週はどうだった?
・来週はどんな予定?
・来週の目標は?
・家族が私にこんないいことをしてくれた!
・私は家族のためにこんないいことをやった!
・今度行ってみたいところは?
・いま欲しいものは?
・そのほか、家族に話したいこと、質問やお願い、ルール決めや休みの計画など

家事の分担を決める

 家族は小さなコミュニティであり、子どもも家族というチームに欠かせない戦力です。家族一人ひとりが何の家事を手伝うか、話し合って分担します。

書き出す

 家族一人ひとりの目標やお手伝い、家族みんなが守りたいルールなど、決まったことを紙やホワイトボードに書き出し、「見える化」します。

最後には「お楽しみ」を準備しておく

 かたくるしい会にしたり、お説教タイムにしてしまっては逆効果です。家族同士でケンカをし、家の中に緊張感が漂っているようなときは、外に出て散歩をしながら話すなど、場所を変えてみます。そして、会議の最後にはみんなが「楽しかった」という気分で終えられるよう、ゲームや料理、映画など、家族一緒の「お楽しみ」を準備しておくとよいでしょう。

(本原稿は、『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』からの抜粋です)