米連邦準備制度理事会(FRB)の当局者は、6月9~10日開催の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で、2008年の金融危機よりも深い打撃を受けている米経済をいかに支援していくかについて、協議する見通しだ。ただ、金融政策ツールはかつてほどの効力はない可能性もある。会合では、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れペースの調整に加え、事実上のゼロ金利政策をどこまで維持するのか、フォワードガイダンス(政策指針)の具体化が焦点になりそうだ。最近のFRB当局者の発言やインタビューの内容を踏まえると、6月の会合でこうした戦略の詳細を急いで発表すべきとの切迫感はないようだ。FRBは、新型コロナウイルスの感染が拡大していた3月、事実上のゼロ金利政策を復活させた。4月には、インフレ率が2%の目標に向かい、失業率が近年の低水準に戻りつつあると経済への確信が持てるまで、金利を据え置く考えを示した。
6月FOMC、資産買い入れペースとガイダンス焦点に
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