新型コロナウイルス感染拡大による景気低迷や中国の影響力拡大を背景に主要国で外国からの投資を制限する動きが強まっている。コロナ危機の発生以降、世界では自由市場を掲げる国が巨額の補助金を投入し、ハイテクや鉱山、製薬など、自国の有力企業を安値で買い上げようと狙う外国資本への防御策を強化している。これまで国外の投資家を受け入れてきた英国もここにきて、中国系企業による国内ハイテク企業の買収を阻止し、こうした保護主義的な動きに加わった。米国型の外資制限を導入するよう議会の要求が強まる中、ボリス・ジョンソン英首相は20日、「われわれは技術的な根幹を確実に守るための措置を必ず導入する」と述べた。米国は2月、対米外国投資委員会(CFIUS)の権限を拡大。外資による買収だけでなく、少数株の取得も阻止できるようにした。また、対象セクターも広げ、不動産なども含めた。
世界で保護主義台頭、背後にコロナと中国の影
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