日本銀行によるコマーシャルペーパー(CP)の
買入れオペ (公開市場操作)の
平均落札レート(2020年5月26日実施)
新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動の停止は運転資金など資金需要を急増させた。それに対し日銀は、ドルを含めた様々な資金供給策を実施し、CP・社債の買入れを増やした。政府を含め、リーマンショック時の経験を活かした対応で、資金調達コストの大幅上昇を回避できている。
緊急事態宣言の全面解除後も緊張感は残るが、足元では大企業の資金繰り逼迫度は緩和されていることが、日銀のオペからもうかがえる。CPの買入れオペの結果を見てみると、平均落札レートは4月に0.16%まで上昇したが、5月にはオペ増額の効果が表れ、危機前の昨年よりも低くなっている。直近はマイナス0.02%だ。