インド最大の無線通信会社を傘下に持つジオ・プラットフォームズは、1カ月余りで100億ドル(約1兆0890億円)以上を調達した。世界的なリセッション(景気後退)にありながら、なかなかの金額だ。フェイスブックと手を組む同社は非常に有望な企業だが、不確実な要素も大きい。ジオがインドでフェイスブックやテンセントのような国産の巨大インターネット企業へと成長することを投資家が期待しているのは明らかだ。しかし、多くの有望な企業を挫折させたインド経済の構造的な問題に阻まれる可能性もまだある。最新の資金調達ラウンドでジオの企業価値(EV)は約680億ドルと評価されている。フェイスブックが4月下旬に57億ドルで10%弱の株式を取得したことで一挙に注目が高まり、KKRやシルバーレイクをはじめとするプライベートエクイティ(PE)投資会社がすぐに出資に加わった。報道によると、さらに多くが出資者に名を連ねる可能性がある。