写真:日経平均株価を示すボード
米国株高を好感して日経平均株価も上昇。6月8日には約3カ月半ぶりとなる2万3000円台に回復 Photo:JIJI

新型コロナウイルスの感染拡大に端を発した「コロナショック」。その暴落時の下げ幅の大きさは筆者の想定外だった。そして、同じく株価の回復スピードも想定外だ。この「驚異的な株価の戻り」を投資家はどう考えるべきなのか。相場の背景と今後の動向のいずれを読み解く上でも鍵を握るのが、米連邦準備制度理事会(FRB)の2つの政策だ。(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

コロナショックによる暴落は
下げも戻りも、想定以上?

 新型コロナウイルスの株価に対する影響は、下げが大きかった点でも、戻りが急激である点でも、率直に言って想定外だった。

 自己反省も含めて振り返るに、相場を見る上での「経験則」は、過去の値動きのスピードや大きさに影響される「惰性」に近い感覚なのだろう。

 コロナは未知の悪材料だったが、当初「一過性のものだから、元に戻るはずだ」という先入観があって、下げのスピードに理解がついていきにくかった。

 米ダウ工業株30種平均が1000ドル、2000ドルといった単位で何日も下落した背景には、もともと「社債で資金を調達して、これを自社株買いに回し、株価を上げる」という形で一種のバブルが形成中であったことが影響していたのだろう。経済の悪化とバブルの崩壊が同時に起こった。