米国の黒人男性ジョージ・フロイドさんが警察官によって拘束中に殺害された事件を受けて、英国内では自国の帝国時代をどう評価すべきかとの議論が再燃している。7日に港町ブリストルで行われた黒人運動「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切)」の抗議デモでは、17世紀の奴隷商人エドワード・コルストンの銅像がデモ隊によって引き倒され、港に投げ捨てられた。英国内ではここ数日、デモ隊によって有力者の記念碑が標的にされる事件が相次いでいる。ロンドンでは、議会前にあるウィンストン・チャーチル元首相の像が「人種差別主義者だった」と落書きされた。他にも、オックスフォード大学にあるセシル・ローズの像も狙われている。ローズは熱心な帝国主義者だったが、その遺産はローズ奨学制度として数千人の米国人学生をこれまで英国留学に送り出している。
大英帝国の暗い記憶、米抗議デモが呼び起こす
引き倒された奴隷商人像
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