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米国株の上昇に押し目なし
政府と中銀の対策を評価

 S&P500は2月19日、終値ベースの史上最高値を更新した後、約1ヵ月で3割以上の急落となった。もっとも、先進国の新型コロナウイルスの感染拡大ペースが3月中旬以降に鈍化するなか、S&P500は3月23日の底打ち後に高値からの下落分の8割以上を取り戻して、史上最高値を更新する勢いだ。

 2008年9月のリーマンショック後、米国株の底打ちには半年程度かかったこともあり、市場では二番底懸念が強かったが、一本調子の反発局面だ。ここまで二番底がなかった理由として、主要各国が財政拡大、金融緩和、政府による民間企業への信用補完という3つの政策対応を速やかに実施した点が挙げられる。

 具体的には、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が社債買入を実施するなど、民間企業の資金繰りを直接サポートする異例の措置を実施した。米独政府が大手航空会社などの信用補完に動いたことも、信用リスク低下を通じて、株価押し上げに寄与したとみられる。

 新型コロナウイルス感染の第二波への警戒感が消えたわけではない。しかし、第二波が起きれば、追加の政策対応が株価をサポートするとの安心感がある。市場は、FRBが金融緩和でリスク資産下落を阻止することを、議長名にちなみバーナンキ・プット、イエレン・プットと呼んできたが、今回はパウエル・プットというべきか。また財政面でも、米政府は追加財政支出を検討している。