コロナの影響長引く経済
国際情勢にも不安の種
小宮コンサルタンツ代表
新型コロナウイルスの世界的な流行によって、企業規模を問わず、多くの企業が事業計画の見直しを迫られています。
例えば日本の基幹産業である自動車会社は、トヨタ自動車を筆頭に2021年3月期(2020年度)の業績をかなり厳しく見ています。トヨタ自動車が発表した2021年3月期の見通しは、自動車の販売台数がリーマンショック時より悪い前年比約20%減(195万台減)、営業利益は前年比80%減(5000億円の黒字確保)としています。日産自動車や本田技研工業(ホンダ)は「合理的に算定するのが困難な状況」として見通しの公表を見送りました。
トヨタの5000億円の黒字確保はこの時期としてはすごいことだと思いますが、今後、しばらくの間は自動車市場が縮小し、その影響が部品を納入している部品業界や関連業界を直撃することは明らかです。いくら個別の部品会社が頑張っても、納入先の自動車会社が減産を予測している状況では、他業種への部品供給などを除いてはなかなか手の打ちようがありません。この状況は自動車業界に限らず、どこも同じでしょう。