採用コスト削減、距離の壁を突破
地方の中小企業にメリット大!

実はこのサービス、学生だけでなく採用する企業側にもメリットが大きい。

就活戦線で話題!「オンライン就活」が学生と企業に好評な理由仕事について学ぶ「オンラインキャリアセミナー」や企業の担当者がレクチャーをする「オンライン就活カレッジ」など、多彩なコンテンツが用意されている 写真提供:株式会社ガイアックス

「説明会の会場費や資料の印刷費、交通費などが不要ですので、採用コストを大幅に削減できます。通常の説明会ではアプローチが難しい地方在住者や留学中の学生とも接点を作ることが可能です。弊社も昨年まで全国4カ所でインターンシップを開催していましたが、今年から、最終面接までオンラインで行っています」

 特にメリットが大きいのが、地方の中小企業だという。そこで、鳥取県にある従業員170人のIT関連企業・株式会社LASSIC(ラシック)に効果を聞いた。

「3月から『オンライン就活』を利用しています。鳥取ですので、どうしても都市部の企業に比べて知名度が低い状態です。多くの学生さんとの接点を持ちたいと考え、登録したのですが、満足度は高いです。というのも、早期からキャリアを真剣に考えている学生さんが多いですし、留学経験や地方在住の方とも出会うことができ、採用の幅が広がりました。距離の壁がなくなったと実感しています。これを機に、今後の採用はすべてオンラインにしたいと考えているところです」(採用チームの遠藤雅也さん)

 LASSICでは現在、「オンライン就活」を利用した東京や県外在住の学生2人が最終面接まで進んでいる。

「もちろん対面型の説明会にも良いところはあります。学生の思いを直接伝えることができますし、企業の雰囲気も理解してもらいやすいでしょう。とはいえ、オンラインでの採用活動にメリットが多いのは確かです。これからの採用活動は、オンラインとオフラインを併用していくスタイルが主流になるのではないかと思っています」と担当の中津さんは話す。

 就職活動に限らず、あらゆる分野でオンライン化が進む今、企業のあり方自体も大きく変わっていきそうだ。

(吉田由紀子/5時から作家塾(R))