韓国同様、わが国は安全保障を米国に依存している。その一方、わが国が経済の安定を目指すために、民間レベルで中国との関係を強化することは欠かせない。その点は日韓に共通する。

 ただし、わが国と韓国には決定的な違いがある。

 それが、独自の技術を生み出す力の有無だ。わが国は、シリコンウエハーやコンデンサなど極めて微細な高機能素材や部品を、自力で生み出してきた。それらは、分解して構造を把握し、模倣することが困難だ。反対に、韓国はわが国からの技術移転に支えられてきた。日韓の産業の自力にはかなりの差がある。

 わが国が米中から等しくリスペクトされるためには、独自技術を用いた高付加価値のモノを創出する力をさらに磨かなければならない。

 それができれば、米国がわが国に中国との関係の見直しなどを求めたとしても、丁寧に説明し、相応の理解を得ることは可能だろう。米中にはまねできない独自の技術を高め、高付加価値の製品を生み出し続けることこそが、わが国が米中と良好な関係を目指すために欠かせない。そのために、政府は積極的に構造改革を進め、企業の活力を高めなければならない。

(法政大学大学院教授 真壁昭夫)