米経済回復の第1段階は「V字」の形を描いているようだ。4月に底を打った米国の経済活動は、6月初めにかけて上向き続けた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を抑えるために米国の大半をロックダウン(都市封鎖)した際の経済崩壊は、さまざまな民間データによれば、その一部を挽回し始めている。回復がこのペースで続くかどうかは依然不透明だ。今後の財政刺激策や感染症の再拡大、空前の雇用喪失が家計に与える影響などの不確定要因が影を落としている。とはいえ、経済停滞が長引く「L字回復」は今や遠ざかったようだ。最終的な回復軌道がV字型になるとは限らないが、多くの人が恐れたほど弱々しくなさそうだとも言える。