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新型コロナウイルスによる影響で飲食業界が大打撃を被る中、「町中華」と呼ばれる地域に根ざした大衆的な中華料理店は意外にも開いている店が少なくない。そもそも町中華は、コロナがはやる前から閑散とした住宅街や田舎町でポツンと何十年も続いていたり、グルメ番組「町中華で飲(や)ろうぜ」(BS-TBS)が人気だったりと、根強いファンが多いビジネスだった。昭和、平成、令和を経てこれだけ多種多様な飲食店が増えたにもかかわらず、なぜ町中華はしぶとく生き残ることができているのか。(清談社 岡田光雄)

町中華に定義はないが、
創業30年以上の店が多い

 町中華とは何か――。その定義は難しい。たとえばラーメンやチャーハンはほぼ確実にどこの店にも置いているが、オムライス、カツ丼、カレーライスなど中華料理とは関係ないメニューを提供している店も多い。

 これまで300軒以上もののれんをくぐってきた「町中華探検隊 隊長」の北尾トロ氏は、「正直、町中華にそこまで明確な定義はないんです。強いていえば、『昔から続いている町の中華料理店』『個人営業やのれん分けでやっている店』みたいな感じですかね。店によっても味はバラバラですが、あのクセになる化学調味料の味付けがなんとなく“町中華の味”を全国統一にしているのでしょう」と説明する。