実務では、

 利益は、今年度の予想一株当たり利益(EPS)が用いられる。円が単位。

 気運は、株価収益率(PER)が用いられる。株価をEPSで割る。倍数が単位。

 コロナ前後の相場をこの2つの要素に分解してチャートにしてみよう。

 5月はEPSが極端に下がったが、これはコロナで2020年度の予想利益がわからず、ひとまずゼロとしたからであって、5月の大きな山谷は無視してみてほしい。

 まず、暴落後、PERの水準が上がったのがわかる。平均値をとると、暴落前はPER=14.4(倍)、暴落後は、PER=19.9倍。その差は実に5.4倍。

 株価が上昇したのは気運(PER)が上がったためであり、皆が買うからPERが5.4倍分割高になったのだ(6月19日の時点でPER=14.4倍の日経平均は1万7669円である)。

 利益(EPS)も1650円弱から1230円弱まで、25%下がったこともわかるだろう。

利益が大きく下がったのに
株価が上がる理由

 なぜ、利益が大きく下がったのに、株価は上がったのか。

 要するに、「買いたい気持ち」になっているわけだが、その理由はずばり、カネ余りだ。

 不景気の株高、金融相場、などともいう。

 カネは、国内では、いままでも日銀がばらまいていた。