ドナルド・トランプ氏が米大統領に就任して間もないころ、中国政府と結び付きのある人々が、トランプ氏の再選キャンペーンに何十万ドルもの資金を提供した。その狙いは、新大統領に近づき、可能ならば大統領に影響を与えることだった。このやり方は当初はうまく進み、こうした試みに関与した人々が、共和党の資金集めの集会や党指導部の会合の場で、党幹部に会う助けとなった。中国側の狙いは、米政界に関与するための足場を築き、米国の指導層に関する情報を集め、可能ならば政策決定に影響を及ぼそうとすることだ。この試みに関与した人々の中には、軍関係の組織など中国の国家安全保障の枠組みに深くかかわっていた者も含まれていた。こうした取り組みの進展状況は、中国政府の有力者に伝えられた。