インテル写真:ロイター/アフロ

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

***

 インテルはアップル向けの半導体事業なしでも大丈夫だろう。だが、その分野でアップルが最終的に成功すれば、少しは打撃を受けるかもしれない。

 アップルは22日、パソコン「Mac(マック)」のCPU(中央演算処理装置)をついに自社設計すると発表したが、これはずいぶん前から予想されていた動きで、ほとんど驚きはなかった。同社は2008年以来、「iPhone(アイフォーン)」と「iPad(アイパッド)」のCPUを設計しており、自前のカスタムデザインCPUの方がデバイスの動きが良いとの見解を長らく表明してきた。

 マックはパソコン市場でのシェアが比較的低いためダメージは幾分限られる。IDCによると、アップルが過去5年の世界パソコン出荷に占める割合は平均約8%だ。UBSのアナリスト、ティモシー・アルクリ氏は、アップルがインテルの年間売上高に占める割合はわずか2、3%で、それもすぐには消えないと予想している。アップルは22日、インテルベースのマックがなお開発工程にあり、完全な移行には約2年かかるとの見方を示した。また、アップルの直近の2年度にはマックの売上高は2%しか伸びていない。その前年は2%近い減少だった。