新型コロナウィルスの影響で、世の中が大きく変わりつつある。子どもたちにとっても、これからはオンライン授業が広がるなど学習スタイルが変化し、社会に出るまでに習得すべき能力も、親の時代とはかけ離れて変化していくことが考えられる。そんな変化の激しい現代において「親は子どもに何をしてあげられるか」と悩んでいる人は多いのではないだろうか。
そこで、これまで教育を軸に取材を重ねてきた著者が、教育学、生理学、心理学、脳科学等、さまざまな切り口の資料や取材を元に「いま、最も子どものためになる」ことを『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』(加藤紀子著)にまとめた。
「コミュニケーションの取り方」から「家での勉強のしかた」「遊び」「習い事」「ほめ方・叱り方」「読書」「英語」「スマホ対策」「ゲーム対策」「食事」「睡眠」まで、子育てのあらゆるテーマをカバー。100の「してあげたいこと」を実践するにあたっては、さらに詳細な「421の具体策」も提示し、理屈だけでなく、実際に何をどうしてあげればいいのかということまで丁寧に落とし込んでいる。
発売早々、高濱正伸氏(花まる学習会代表)が「画期的な1冊が誕生した。長年の取材で得た情報を、親としての『これは使えるな』という実感でふるいにかけ、学術研究の裏付けやデータなども確認した上でまとめ上げた力作である」と評するなど話題騒然の1冊だ。本稿では、特別に本書から一部を編集・抜粋して紹介する。

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子どものころのお金の習慣はずっと続く

 世界的に有名な投資家、ウォーレン・バフェットは「小さいころに養った金融の習慣は、大人になっても続く」といい、金融の素地がなければ成功する起業家になれないと述べています。

 日本でも老後の資金が話題になったように、今後はこれまで以上に自分で自分のお金を守り、増やして、備えていかなければいけない時代です。幼いころから金銭感覚を身につけておくことは、子どもたちの未来にとって欠かせない力になります。

 子どものころから健全な金銭感覚を身につけさせるにはどうすればよいでしょうか?

【その1】お金の「ルール」を決める

 ファイナンシャルプランナーで、子どもの金銭教育の啓蒙活動を行なうNPO法人「マネー・スプラウト」の設立者である羽田野博子氏は、子どもの金銭感覚を育てるうえでの「おこづかい教育5ヵ条」を掲げています。「お金は親が働いているからもらえる」「お金は使ったらなくなる」「優先順位をつけて使う」「貯金の習慣をつける」「お金では買えないものもある」という5つの心得を、子どものころから体感させておくことが大切だといっています(『お子さんがお金に興味をもったら読む本』土屋書店)

【その2】自分で「やりくり」させる

 小学生のおこづかいの相場は、2015年度の調査では「月に1回、500円」との回答が最も多数でした(金融広報中央委員会)。こうしたおこづかいを、できれば「おこづかい帳」をつけて何を買ったか、いくら使ったかを記録させながら、自分で「やりくり」する感覚を経験させます。

【その3】「当事者意識」を持たせる

 アメリカでは、子どもたちがレモネードをつくり、庭先で売ってお金を稼ぐ「レモネードスタンド」が夏の風物詩です。自分でお金をどうやって稼ぎ、それを使うのか、貯めるのかを考え、売り上げを学校や慈善団体に寄付することもあります。

 また、まだ学生のころから、お金をどうやって増やすかといった問題に積極的に向き合い、高校では金融や投資に関する知識を教えてくれる授業もあるようです。

【その4】「フリーマーケット」に参加する

 お祭り、フリーマーケットなど、地元のイベントは自治体の広報誌や掲示板、ホームページでも確認できます。フリーマーケットでは、値段をつけたり、売り上げ目標を立てたり、お金の計算をするなど、大人と協力し合いながら、実際にモノを売る体験ができます。

(本原稿は、『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』から編集・抜粋したものです)