16万部を超える異例のベストセラー『子育てベスト100——「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』(ダイヤモンド社)が話題の著者、加藤紀子さんに、クックパッド株式会社でブランディング・編集担当本部長を務める小竹貴子さんが話を聞いた。
「子どもを『自分から努力できる子』に育てるには、親がどうサポートすべきか?」を中心に、コロナ禍のいまこそ知りたいさまざまな子育ての悩みについて語っていただいた(構成/杉本透子、撮影/山口真由子。こちらは2020年7月15日の記事の再掲載です)。
上から押しつけるのではなく、
「チーム」の意識を持つ
小竹貴子(以下、小竹) 私は子どもが生まれて3ヵ月で職場復帰し、振り返ると仕事ばかりしてきた人間なんです。それがコロナ禍で小学校が休校になり、子どもたちが毎日家にいるようになって初めて、「これは、ちゃんと子育てしないとまずい」と思いました。
これまで教育は学校にお任せしてきたけれど、自分でも考えないと、と。そんな親御さんは多かったのではないでしょうか。加藤さんのご著書『子育てベスト100』はステイホーム期間中に何度開いたかわかりません。何かに行き詰まったらページをめくってみる、という感じでした。
加藤紀子(以下、加藤) うれしいです。小竹さんにはこの本の食のパートで取材にご協力いただいて。その節はありがとうございました。
小竹 自分が携わったページ以外はまだちゃんと読んでなかったんです(笑)。子どもと過ごす日々が急に始まって慌ててページを開いたわけですが、読んでみると気づきの多いこと。カテゴリー別にすぐ役に立つことが書いてあって、教育版の「家庭の医学」みたいですよね。
加藤 そうですね。100個のメソッドを実践するのはとても無理なので、気になるところから引いて付箋を付けて使っていただけたらと思っています。
小竹 加藤さんの本がいいなと思ったのは、親が上から子どもに何かをするというより、子どもの力を引き出してあげる方法が書いてあることなんです。
家族を巻き込みながら、ある意味チームとしてやっていくヒントがたくさん書いてあって、「これなら私にもできるかな」と思えました。私は仕事でもチームマネジメントが苦手なので、ビジネス本としても胸をつく本だと思いました。
加藤 本を読んだ叔母からは、「大人にも効くよ」と感想をもらいました(笑)。子どもだけでなく、新入社員など若者と接するときにも役に立つかもしれません。
1973年京都市生まれ。1996年東京大学経済学部卒業。国際電信電話(現KDDI)に入社。その後、渡米。帰国後は中学受験、子どものメンタル、子どもの英語教育、海外大学進学、国際バカロレア等、教育分野を中心に「プレジデントFamily」「ReseMom(リセマム)」「NewsPicks」などさまざまなメディアで旺盛な取材、執筆を続けている。一男一女の母。このたび、『子育てベスト100』を上梓。高濱正伸氏(花まる学習会代表)が「画期的な1冊が誕生した。長年の取材で得た情報を、親としての『これは使えるな』という実感でふるいにかけ、学術研究の裏付けやデータなども確認した上でまとめあげた力作である」と評するなど話題となっている。