もちろん、バフェット氏の考えは、長期でアメリカに投資をすべきということで一貫している。そのため、彼はこうも語っている。

「これから何が起こるかは、誰にもわかりません。しかし、少なくとも私の考えでは、アメリカの追い風は止まっていないと思います。長期間自分で株を保有していれば、いい結果が得られるでしょう」

代表的な銘柄を買えば
20年、30年以上安泰

 では、この長期間というのは、どれくらいのことなのか。彼はこう語った。

「今が株を買うのに『適している』と言っているわけではありません。『適している』というのが、株価が下がるのではなく、上がっていくという意味ならですがね。株価が明日、来週、来月、来年どうなるかは私にはわかりません。でも、私にはもう十分わかっています。代表銘柄(S&P500)を買えば、20年、30年以上安泰だというのは正しいということを」

 つまり、かなりの長期間であれば問題ないが、ここ数年は本当にどうなるかわからないと言っているのだ。なぜここまで彼は、保守的な立場をとるのか。それは、彼のこれまでの投資人生に由来している。

「私はどんな状況でも、人様のお金で賭けるようなことは決してしません。チャーリーも私も、パートナーシップを営むというのが原点にありました。私自身は1956年に、実際の家族とかそのくらい近しい人たち7人と始めて、チャーリーも6年後に同じことを始めました。

 私たちは2人とも、たったの一度もプロから預かって投資をしたことはありません。だから現金は、どんな状況であっても必ず手元にたくさん置いておきます。誰にも頼らなくてもいいように」

 これに加えてバークシャー・ハサウェイは保険会社でもあり、保険の安全性のためにもリスクをとった投資はできない。現金はかなり多めに用意しておく必要がある。