日本においては、薬はいつでもどこでも適切に使用されているはず…と思っている方は多いかもしれないが、実はそうでもないことを、国立病院機構栃木医療センター内科の駒ヶ嶺順平医師が明らかにした。なんと「内科入院の約10%は薬物有害事象が原因で、そのうち3分の2は回避可能であること」が分かった。その詳細な内容を駒ヶ嶺医師に聞いた。(医療ジャーナリスト 木原洋美)
内科入院の10%は
処方された薬が原因だった
「レムデシビルは効果があるみたいだけど、副作用が心配らしいよ」
「アビガンの認可はまだ?すぐにでも使えるかと思ったのに」
「日本はワクチン開発戦争に勝てるのかな」
などなど、コロナ禍の昨今、かつてないほど医薬品に対する世間的関心が高まり、新薬の誕生が心待ちにされている。
しかし昔から、「薬も過ぎれば毒となる」「医者の薬も匙(さじ)加減」と言われるように、薬は適切な使用(どんな人や病状に使うべきか、使用量など)が重要で、不適切なら「毒になる」こともある。