ドナルド・トランプ米大統領Photo:Joshua Roberts/gettyimages

 ドナルド・トランプ米大統領は再選に向けて、テレビ広告を強化している。世論調査では劣勢が伝えられており、ここにきて前回2016年に大差で勝利した3州に加え、形勢が不利だとみられる2州にも資金を投じている。

 トランプ氏は前回、5ポイント差以上をつけてアイオワ、オハイオ、ジョージアの各州を制したが、陣営は足元、この3州に広告費を振り向けている。背景には、トランプ氏が激戦州および全米の世論調査で、民主党の大統領候補に内定しているジョー・バイデン前副大統領に総じてリードを許していることがある。また、トランプ氏は目下、新型コロナウイルスの流行や人種差別問題への対応も迫られている。

 トランプ陣営の関係者は、楽観的な見方を変えていないと話している。だが、激戦が予想される一部の州では形勢が悪化しており、裏では半年前よりも再選の見込みが薄れていることを認めている。例えば、ミシガン州は勝利を維持することが難しいもようで、アイオワ州などは想定以上に接戦になっているという。