名作映画に学ぶ、古今東西に通ずる「避暑」の文化とロマンスとは?

名画・名優の過ごし方にヒントあり!?
古今東西に通ずる避暑文化とは

 軽井沢はシーズンになると各地に散らばる富裕層のコミュニティーと化しますが、元来、避暑地とはそのような機能を備えた場所でした。

 明治時代に外国の商人や宣教師、駐日大使らが避暑地に1~2カ月滞在するための別荘を作ったのが日本の避暑地の始まり。現在よりも交通や通信の手段が不便だった時代において、母国を離れた有力者たちが一ヶ所に集まり、避暑という名目のもと、情報交換をしたりネットワークを築いたりすることは、異国でのサバイバルという意味においても大切なことだったのです。

 交通や通信の手段が格段に便利になった現代においても、避暑地はそうした機能を果たしています。駐日外国人が「山の軽井沢、湖の野尻湖、海の高山」と呼んだことにならえば、西洋においては「山のサンモリッツ、湖のコモ湖、海のドーヴィル」というところでしょうか。