とにかく全身が痛い
原因不明の不調で起きられない
(うぅ、全身が痛い、体が重い、なんなんだこれは)
ある朝、ケイスケさん(仮名・40歳)は布団の中でうなった。関節なのか筋肉なのか、よくわからないが頭も肩も背中も腰も、とにかく全身が痛かった。その日は大事な会議があるため、会社を休むわけにはいかない。起きたい、だが起きられない。「なんなんだよ、勘弁してくれよ~」。弱弱しく独り言を吐いているうちにも時間はどんどん過ぎていき、遅刻せずに出社できるタイムリミットが近づいてきた。
「もうだめだ…会社に電話して」
枕元にあるスマホに命じると、部下に電話がつながった。
「僕、インフルエンザかもしれない。全身が痛くて起き上がれないんだ。申し訳ないが、会議はうまくやっといて」
一方的に頼んで電話を切り、パワーを使い切ったように目を閉じると一気に寝落ち。次に目覚めたときには既に、午後3時を回っていた。