米金融大手ゴールドマン・サックスは、資本要件の厳格化を求められる一定のリスクを抱えて四半期決算シーズンに入ったかのように思われた。だが、実際の業績を見ると、これらの懸念をひとまず脇に置くことができたようだ。大手投資銀行の第2四半期の好調さの一因は、金融政策だ。債券トレーディング収入の大幅な増加は主に、記録的水準となった社債発行によるものだと銀行関係者は説明している。社債発行により、引き受け手数料が入るだけでなく、これらの債券に投資家が殺到し、トレーディングデスクも活発になる。この債券発行は、政策金利のほぼゼロまでの引き下げ、流動性ファシリティ、直接買い入れなどの米連邦準備制度理事会(FRB)の措置によって促進された。