[共通の注意点]
1. 自分の言葉で書く
この「宝物」ノートを作る際に気をつけなければいけないことがあります。それは、できるだけ自分の言葉で書くということです。教科書の記述や先生の板書をそのまま書き写したのでは、あまり意味はありません。もちろん一部引用するのは仕方ないと思いますが、自分の言葉で言い換えることが、対象への理解を大いに深めます。前述の通り、わかっていないことは自分の言葉で言い換えることはできません。また、与えられた言葉を受け取るだけの受動的な勉強は効果が低いです。自分から対象に手を伸ばし、自分の言葉で言い換えようとする能動的な学ぶ姿勢ができて初めて、数学への道は開かれると思います。そのためにも、自分の言葉で書くということを自らに課すことはとても大切なことです。

そして、繰り返しますが、この「宝物」ノートは他ならぬ未来の自分のためのノートです。未来の自分に教えてあげるつもりで、わかりやすく丁寧に書きましょう。

2. ノートにはすべての情報を集約させる
大切なことは、この「宝物」ノートにはすべての情報が集約している、ということです。あとで見返すときに教科書も問題集も見る必要がないように、(たとえ試験前でも!)ノートにはすべてを書いておきましょう。

 

 いかがでしょうか?「宝物」ノートを作ってみたくなりましたか?それとも「めんどくさそう〜」と思われましたか?

 確かに、このノートはすぐには出来上がらないでしょう。完成まではそれなりに時間がかかると思います。でも、書くという行為は大いに脳を刺激しますし、自分の頭で考えた自分の言葉で書くことで、勉強効果は絶大になります。そして、自分の言葉で書かれた「宝物」ノートが文字通り宝物に感じられるようになったら、きっとそこに書いてあること、すなわち数学も愛おしくなってくること請け合いです!

(後篇は9月13日公開予定です)


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