新型コロナウイルスの流行が米国で再拡大していることについて、各州政府が経済再開を急ぎ過ぎたせいだと批判し、ロックダウン(都市封鎖)でウイルス封じ込めに成功した他の諸国を称賛したさまざまな記事を思い出してほしい。ところがロックダウンや旅行制限を最近緩和した幾つかの国々では、現在、流行が再燃している。コロナに対する勝利宣言は、どこでも時期尚早ということだ。スペインの新規感染者数は先週末に倍増しており、過去1カ月間では6倍に増えた。政府当局者らによれば、農作業のための出稼ぎ労働者、観光客、家族の集まり、パーティーに参加した若者たちなどが新たな感染者増に関係しているという。ワイン用のブドウ農園とビーチで知られる観光地のカタルーニャ州は先週末、ナイトクラブと深夜営業のバーの閉鎖を命じた。スペイン保健省保健緊急対策調整局のフェルナンド・シモン局長は「特定の世代の人々は警戒感を維持していなかった」と語った。アリゾナ州知事のダグ・デューシー氏や、テキサス州知事のグレッグ・アボット氏は共感を覚えるかもしれない。