それって本当?クルマの「当たり前」あれほど議論の的になっていた「歩道/車道走行」について、実際の取り締まり状況は…? Photo by Yoichi Morohoshi

自転車に青切符が導入されて早2カ月。あれほど議論の的になっていた「歩道/車道走行」について、実際の取り締まり状況を確認すると拍子抜けしました。警察は一体、何を取り締まっているのでしょうか?(モータージャーナリスト/安全運転インストラクター 諸星陽一)

自転車に青切符を導入で違反者が半減!?

 4月1日に自転車への「交通反則通告制度」(いわゆる青切符)が導入されてから2カ月が経過しました。テレビでは警察による取り締まりの様子がたびたび報じられていましたが、果たして自転車を乗る人の意識は変わったのでしょうか?

 警察庁は導入開始1カ月間(4月中)の、自転車の青切符の運用状況を発表しました。全国で、青切符による検挙は2147件。2025年度の月平均検挙数(今回から青切符対象となった違反に限る)は4267件だったので、青切符が導入されてから、違反者が約半分に減ったことになります。

「指導警告票」は35%も増加のカラクリ

 一方で、青切符は切られなくても、「指導警告票」を交付されるケースがあります。指導警告票とは、違反行為はあったものの青切符までは至らず、注意喚起のために渡されるいわばイエローカードのようなものです。4月中に交付された指導警告票は13万5855件で、前年同月比で約35%も増加しています。

 つまり、実際は青切符を切るよりも、まずは注意喚起やルール周知を優先する対応が多く取られたことがうかがえます。16歳未満や、悪質性が低く危険性のない軽微な違反のときに指導警告票の対象となります。

 逆に言うと、青切符が切られた人は16歳以上かつ悪質性が高いということです。では、どんな違反で切られているのか。詳細を見てみましょう。

自転車に青切符「違反種別」ランキング

1位 指定場所一時不停止 846件(全体の約40%)
2位 携帯電話使用 713件(同33%)
3位 信号無視 298件(同14%)
4位 しゃ断踏切立入 156件(同7%)
5位 通行区分違反〈右側通行〉 63件(3%)
6位 その他 71件(3%)

 ここで「あれれ?」と思った人はいませんか。そうです、あれほど議論の的になっていた、自転車の「歩道走行」については、見当たりません。実はこの点から、あるカラクリが隠されていることが見え隠れします。