女性が女性らしい商品を選ぶ時代ではない

 女性が黒いビジネススーツを着て働くことが当たり前になった時代。スーツに限らず、女性が女性らしいモノを買うのではなく、男性的なモノを買うことが増えてきた。

 日本経済新聞(2019年10月3日付)によれば伊勢丹新宿本店メンズ館で購入する女性が増えたという。「19年3月に全面改装オープン直後、カード顧客の売上高は前年比トントンだが、女性に限って言えば2%程度伸び」た。

 メンズ館のオープンは03年だが、当初からレジ客に占める女性の比率が70%あった。ただし以前はプレゼントなど代理購買だったが、最近は女性が自分のために購入しているというのである。「今はTシャツやカットソーなど少し大きめの服を着るのがトレンドで、女性が男性向けの小さいサイズを買うケースが増えている」という。

 昨年、私はおじさんたちの集まりの二次会でガールズバーに行ったが、そこでいちばん可愛い細身の女子大生が、まさにメンズのTシャツを買うと言っていた。

 レディースのシャツは襟ぐりが開いていて、それが女性らしさを醸し出すのだが、彼女はそれが嫌で、メンズの丸首のTシャツが良いというのである。そんな意識の女子大生がガールズバーでバイトをするのもなんだか矛盾しているが、そういう時代なのである(彼女たちもコロナで仕事を失っただろう)。

 女性の腕時計を見ても、昔はフェイスが小さなものが主流だったが、今は大きなものをしている人が多い。仕事をする上で時間をすぐに知るには大きいほうがいいのだろう。デザインも高度経済成長期の男性ビジネスマンのような銀色の金属のバンドのものをしている女性が増えているように思える。

 mif(三菱総合研究所「生活者市場予測システム」)でも「衣類は男性用か女性用かは気にせず購入する」女性は平成女子では27%であり、バブル女性の18%よりかなり多い。

 面白いのは男性でも、平成男性は14%が気にしない。バブル男性の5%よりかなり多いのである。平成世代はユニセックス化がますます進んだ世代だと言えよう。