8月に入りようやく梅雨明け
編集部独自の水質格付け敢行
今年の梅雨は長かった。8月に入り、九州から北陸・東北南部にかけての地域がようやく梅雨明けとなったが、平年より10日前後も遅かった。
いよいよ海水浴シーズンが到来したわけだが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、例年とは異なる状況にある。「十分な感染予防策が取れない」「ライフセーバーを確保できない」といった理由で、海水浴場の開設中止が相次いでいるのだ。
海上保安庁の調査(7月16日時点)によると、全国の海水浴場のうちオープンするのは6割にとどまるという。
なお、環境省は毎年、全国の海水浴場(川、湖沼の水浴場を含む)の水質調査を取りまとめている。だが、今年は取りまとめが中止となった。1972年に全国の取りまとめが始まってから、初めてのことである。
環境省水・大気環境局水環境課は「コロナ禍のため、3都道府県で調査が実施できなかった。その他の都道府県も、開設中止となった海水浴場の調査結果については、公表したりしなかったりと取り扱いがバラバラ。このため取りまとめを断念した」と説明している。
そこでダイヤモンド編集部は、環境省が2017~19年に集計したデータを基に、全国783カ所の海水浴場に対して独自に水質の格付けを実施(作成方法の詳細は、ランキングの最後に付けた注を参照)。この格付けをベースに、水の汚れを示す化学的酸素要求量(COD、mg/リットル)が低い(=きれいな)順に海水浴場をランキングした。
水質の格付けで、最高位の「AA」を得た450カ所を対象にしている(格付けは以下の5段階。適〈AA、A〉、可〈B、C〉、不適)。ランキングの中には一部、川、湖沼の水浴場も含まれている。長野県や滋賀県など海のない自治体に住む方もぜひチェックしてみてほしい。