米中関係の悪化がさらに深刻な段階に入る中で、中国国内で最も鮮明になっている反応は怒りだ。中国の著名人らは、ドナルド・トランプ米大統領が中国の人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の売却交渉に関し、仲介料を要求していることを強く批判。一部の人々はあからさまな強盗のようだと指摘している。そして、ヒューストンの在米中国総領事館が経済スパイの拠点になっているとして、米国が同領事館の閉鎖を決めた際には、中国国営各紙が、米政府の行動は偏執的熱情によるものだと非難した。しかしこうした怒りの陰では、中国の政治的立場の両端に位置する2つの陣営が、全く異なる理由からトランプ氏の中国政府との対決姿勢と緊張激化を歓迎している。