COCOAアプリの普及と実効性を高めるには
経験者の知見が必要

 もともと筆者は中国のインターネットサービスの研究が専門分野であり、COCOAについては中国の感染トラッキングアプリとの対比を中心に研究してきたところであり、通信規格やソースコードのレベルで理解をしていた。今回、不幸にも(?)COCOAの接触通知を受け取ったことにより、アプリで感染通知を受け取った先のフローを含めて知ることができ、課題をより明確にできた。

筆者が実施したTwitter上での簡易アンケートの様子。COCOAを「まだ入れてない」「入れたくない」と回答した人が3割を超えている。 拡大画像表示

 まず、アプリの導入にあたってはよりシンプルかつメッセージ性の高い広報活動と、ターゲットに応じたマーケティング戦略が必要であろう。筆者が8月4日にTwitterで行った簡易アンケートでは「アプリをまだ入れてない、入れたくない」と答えた人が3割以上にも上った。筆者のフォロワーは技術トレンドに関心が高い層が多いと思われるが、その偏りをもってしても導入のハードルが高い。

 行政による導入促進は全国民に広く告知するスタイルをとっており、年代や業種、趣味や関心にあわせた広報の最適化・細分化がとられていない。また行政単独での導入促進には限界があり、CMなどのメディアだけでなく他業種とのタイアップ(例えばCOCOAをインストールした人にゲーム内で特典を付与するなど)も行われていない。こうしたインストール促進の知見はソーシャルゲームやメディアアプリなど大量のユーザを獲得するための施策を専門に行ってきた経験者は日本にも数多くおりノウハウが蓄積されている。

 また「接触が検知された」ことより先のフローについても改善が必要だ。