医療崩壊を防ぐため「新型コロナを指定感染症から外せ」という声が強まる中、厚労省は後ろ向きな姿勢を貫いている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

広がる「新型コロナを指定
感染症から外せ」の声

「新型コロナウイルスを指定感染症から外せ」という声が強くなってきている。

 たとえば、国際政治学者の三浦瑠麗氏はSNSで、「指定感染症から外すか指定レベルを下げるべきだ」と主張。出演した『ワイドナショー』(フジテレビ系)でも同様の発言をされていた。

 ダイヤモンド・オンラインでも、上久保誠人・立命館大学政策科学部教授が「コロナ抑制と経済を両立する『第3の道』へ、このままでは日本がもたない」(8月6日)の中で、新型コロナを「指定感染症」から外すべきと提言されている。この他にも、多くの有識者、政治家、そして医療関係者が、現在の「第二類相当の指定感染症」から除外するか、もしくは季節性インフルエンザと同程度の五類感染症扱いにすべきだという主張をしている。

 という話を聞くと、「コロナを過小評価させて経済を優先させるつもりだろ!そんなバカな真似をしたら、死者が42万人に膨れ上がるぞ!」と、“解除論者”の自宅の玄関に「人殺し」などという張り紙をしたくなる方もいるかもしれないが、実は「経済より命を守れ」派の人たちにとっても、これは悪い話ではない。

 今、マスコミが毎日のように報じる「このままいけばベッド数が足りません」という不安は、実はカップ麺やサキイカを買うために宿泊療養施設を抜け出すような、軽症患者たちまで感染症法に基づいてベッドに寝かせていることが原因として大きい。コロナを「第二類相当の指定感染症」から外せば、本当に治療が必要な重症患者に医療資源を集中できるのだ。

 さらに言ってしまうと、「経済より命を守れ」派の人たちが渇望している「いつでも、どこでも、何度でも」というPCR検査体制の拡大も、「指定感染症から外す」ことで難なく実現できる。

 8月5日、日本医師会は政府に『新型コロナウイルス感染症の今後の感染拡大を見据えた PCR等検査体制の更なる拡大・充実のための緊急提言』を提出した。その中で、今よりPCRの検査の数を増やすためには、以下のようなことが必要だと述べている。

「PCR等検査実施の委託契約(集合・個別)の必要がないことの明確化」